構文:
/convert:keyword
/convert オプションは,数値データを含んでいる書式なしファイルの書式を指定します。ia32 および ia64 システムでは,メモリー内で使用される書式はつねに IEEE リトル・エンディアン書式です。IEEE リトル・エンディアン書式で書式なしデータの読み取り/書き込みを行う場合,書式なしデータを変換する必要はなく,このオプションを省略する (または /convert:native を指定する) ことができます。
この方式は,プログラムで指定する書式なしデータを使用するすべての単位数に影響します。他の方法は,すべてまたは特定の書式なしファイルに対して書式を指定することが可能です。詳細は,「書式なし数値データの変換」を参照してください。
ビジュアル開発環境では,「Fortran」タブの「Compatibility」カテゴリの「Unformatted File Conversion」を指定します。
/convert オプションには次のものがあります。
/convert:big_endian | /convert:cray |
/convert:ibm | /convert:little_endian |
/convert:native | /convert:vaxd |
/convert:vaxg |
数値データを含んでいる書式なしファイルが (非ネイティブ) IEEE ビッグ・エンディアン書式であることを指定します。結果として得られるプログラムは,次の仮定のもとに,数値データを含んでいる書式なしファイルの読み取り/書き込みを行います。
ビッグ・エンディアン整数書式 (適切な大きさの INTEGER 宣言)
ビッグ・エンディアン IEEE 浮動小数点書式 (適切な大きさの REAL および COMPLEX 宣言)
数値データを含んでいる書式なしファイルが (非ネイティブ) CRAY ビッグ・エンディアン書式であることを指定します。結果として得られるプログラムは,次の仮定のもとに,数値データを含んでいる書式なしファイルの読み取り/書き込みを行います。
ビッグ・エンディアン整数書式 (適切な大きさの INTEGER 宣言)。
ビッグ・エンディアン CRAY 浮動小数点書式 (適切な大きさの REAL および COMPLEX 宣言)。
数値データを含んでいる書式なしファイルが (非ネイティブ) IBM ビッグ・エンディアン書式であることを指定します。結果として得られるプログラムは,次の仮定のもとに,数値データを含んでいる書式なしファイルの読み取り/書き込みを行います。
ビッグ・エンディアン整数書式 (適切な大きさの INTEGER 宣言)。
ビッグ・エンディアン IBM 浮動小数点書式 (適切な大きさの REAL および COMPLEX 宣言)。
数値データを含んでいる書式なしファイルがネイティブ・リトル・エンディアン整数書式と IEEE リトル・エンディアン浮動小数点書式 (メモリー内で使用されている書式と同じ) であることを指定します。
整数データはネイティブ・リトル・エンディアン書式です。
REAL(KIND=4) と COMPLEX(KIND=4) のデータは IEEE リトル・エンディアン S 浮動小数点書式です。
REAL(KIND=8) と COMPLEX(KIND=8) のデータは IEEE リトル・エンディアン T 浮動小数点書式です。
書式なしファイル中の数値データを変換しないことを指定します。これが基本設定です。
書式なしファイルの中の数値データが VAXD リトル・エンディアン書式であることを指定します。
整数データはネイティブ・リトル・エンディアン書式です。
REAL(KIND=4) と COMPLEX(KIND=4) のデータは VAX F 浮動小数点書式です。
REAL(KIND=8) と COMPLEX(KIND=8) のデータは VAX D 浮動小数点書式です。
書式なしファイルの中の数値データが VAXG リトル・エンディアン書式であることを指定します。
整数データはネイティブ・リトル・エンディアン書式です。
REAL(KIND=4) と COMPLEX(KIND=4) のデータは VAX F 浮動小数点書式です。
REAL(KIND=8) と COMPLEX(KIND=8) のデータは VAX G 浮動小数点書式です。
書式なしファイル変換については,「書式なし数値データの変換」を参照してください。