構文:
/fpconstant または /nofpconstant
/fpconstant オプションは,倍精度変数に代入された単精度定数を倍精度で評価するように要求します。/fpconstant を省略すると (または基本設定の /nofpconstant を指定すると),倍精度変数に代入された単精度定数は単精度で評価されます。Fortran 90 標準では,定数を単精度で評価するように定めています。
ビジュアル開発環境では,「Fortran」タブの「Floating Point」 (または「Fortran Data」) カテゴリの「Extended Precision of Single-Precision Constants」を指定します。
FORTRAN-77 コンパイラ (Compaq Fortran 77 を含む) 用に作成された一部のプログラムでは,倍精度変数に代入された単精度定数が倍精度で評価されることを前提としているために,浮動小数点演算の結果が変わることがあります。
次の例では,/fpconstant を指定すると,D1 と D2 に同じ値が代入されます。/fpconstant オプションを省略すると,コンパイラは標準に基づく動作をし,D1 に精度の低い値を代入します。
REAL (KIND=8) D1, D2 DATA D1 /2.71828182846182/ ! REAL(KIND=4) 値を倍精度に拡張 DATA D2 /2.71828182846182D0/ ! 倍精度値を倍精度に代入