QuickWin および Windows プログラム

プログラムを設計するときには,それがどのように使われるのかということを考えなくてはなりません。プログラムを使用する人が,プログラムと会話を行わなければならない場合,会話の方法が重要となります。たとえば,ユーザーがデータを入力したら,そのデータの妥当性を確認しないと,エラーの原因となりかねません。データ・エラーを最小限に抑える方法の 1 つとして,データの入力方法を変えるというものがあります。たとえば,そのデータが,プログラムの実行時にわかっているいくつかの値のうちの 1 つである場合,ユーザーにキーボードから入力を行わせるのではなく,メニュー項目を選択させるようにするといいでしょう。

会話形式プログラムは,無人モードのバッチ実行を行うプログラムとは異なる構造を持ちます。会話形式アプリケーションは,ユーザーが要求したときに,その要求に従って動作を実行するので,数値的なアルゴリズムよりも状況を表示する機械に似た動作をします。また,プログラムの実行中にプログラムの動作を変更できれば,実験をしやすくなるという効果もあります。

QuickWin ライブラリーを使うと,単純な Windows アプリケーションをビルドすることができます。QuickWin は Windows API の一部のサブセットのみを使うので,行えることには制限がありますが,ほとんどのユーザー要求に応えることができます。それ以上の機能が必要な場合,プログラムのビルドに QuickWin を使う代わりに,Windows API を直接呼び出すことができます (詳細については,「QuickWin の使用」を参照)。また,Fortran コードを呼び出す Microsoft Visual C++ または Visual Basic でグラフィカル・ユーザー・インタフェースを作成することも可能です。