アプリケーションのダイアログボックスとアイコン・リソース用の個々のリソース・ファイルを作成したら,リソース定義ファイル,すなわちスクリプトを作成します。スクリプトは .RC という拡張子を持つテキスト・ファイルです。
スクリプトは,アプリケーションに含まれるすべてのリソースの一覧を含んでおり,一部の形式のリソースについては詳しく記述しています。アイコンやカーソルなど,別のファイル内に存在しているリソースについては,スクリプトはリソースの名前と,そのリソースを含んでいるファイルの名前を指定します。メニューなどの一部のリソースについては,リソースの定義全体がスクリプトの中に含まれます。
スクリプト・ファイルは次の情報を含むことができます。
注釈 (1 行注釈,またはブロック行注釈)
既定のマクロ
プリプロセス命令 - RC に対して,コンパイルを行う前にスクリプトに対して操作を実行するように指示します。
プリプロセッサー演算子
リソース定義文 - リソースの名前を指定,記述します。文は 1 行の文と複数行の文のどちらでもかまいません。
コード・ページを変更するためのプラグマ
次の例は,Shapes という名前のアプリケーションのリソースを定義するスクリプト・ファイルを示しています。
#include "SHAPES.H"
ShapesCursor CURSOR SHAPES.CUR ShapesIcon ICON SHAPES.ICO BEGIN POPUP "&Shape" BEGIN MENUITEM "&Clear", ID_CLEAR MENUITEM "&Rectangle", ID_RECT MENUITEM "&Triangle", ID_TRIANGLE MENUITEM "&Star", ID_STAR MENUITEM "&Ellipse", ID_ELLIPSE END END
CURSOR 文は,アプリケーションのカーソル・リソース ShapesCursor の名前を指定し,そのカーソル・イメージを含んでいるカーソル・ファイル SHAPES.CUR を指定します。Visual Fortran ではカスタム・カーソルは使用できません。
ICON 文は,アプリケーションのアイコン・リソース ShapesIcon の名前を指定し,そのアイコン・イメージを含んでいるアイコン・ファイル SHAPES.ICO を指定します。
MENU 文は,ShapesMenu という名前のアプリケーション・メニューを定義します。これは,5 つのメニュー項目を含んだポップアップ・メニューです。
BEGIN および END キーワードで囲まれたメニュー定義は,各メニュー項目と,ユーザーがその項目を選択したときに返されるメニュー識別子を指定します。たとえば,メニュー上の最初の項目である Clear は,ユーザーがこれを選択するとメニュー識別子 ID_CLEAR を返します。メニュー識別子はアプリケーション・ヘッダ・ファイル SHAPES.H に定義されています。
リソース定義スクリプト (RC) ファイルを作成したら,リソース・コンパイラのコマンド行を使って RES ファイルを作成します。
スクリプト・ファイルについての詳細は,オンライン・ヘルプの「Platform SDK」の「Windows Programming Guidelines」や「Platform SDK Tools」にある「Using the Resource Compiler」などの節を参照してください。