このドキュメントは、インテル® MPI ライブラリー Linux 版のインストール方法および設定方法について説明します。インストールはいくつかの段階に分かれています。インストールを開始する前に、このドキュメントの説明を読んで指示に従ってください。新機能および変更された機能を含む、製品の内容に関する情報は、「リリースノート」を参照してください。
インテル® MPI ライブラリー Linux 版の以前のバージョンを使用している場合は、このバージョンをインストールする前にアンインストールする必要はありません。しかし、以前のバージョンをアンインストールする場合、このバージョンをインストールする前でもインストールした後でもアンインストールできます。
新しいインストール機能
- インテル® MPI ライブラリー開発キット (SDK) は、ランタイム環境用のプラグインのセットです。
- インテル® MPI ライブラリーのデフォルトのインストール・パスは、/opt/intel/impi/3.1 に変更されました。
- Linux では、インストーラーは下位互換性を維持するために、以前のインストール・パスへのシンボリック・リンクを作成します。
- SDK インストーラーは、RTO がインストールされているかどうかを確認して、インストールされていない場合はインストールします。すでに RTO がインストールされている場合は、その場所により SDK の場所が決定されます。
- RTO アンインストーラーは、SDK がインストールされているかどうかを確認して、SDK と RTO のアンインストールを推奨します。
- SDK アンインストーラーは、RTO もアンインストールするかどうかを尋ねます。アンインストールはキャンセルすることができます。
ハードウェア要件
サポートしているオペレーティング・システム
インテル® MPI ライブラリーをインストールする前に、新しいバージョンやアップデートがないか、インテル® プレミアサポートの [File Downloads] セクションを確認してください。CD またはダウンロード・ライセンスに含まれているバージョンよりも新しいバージョンが存在する場合があります。インテル® プレミアサポートからダウンロードしてインストールするには、「テクニカルサポート」で説明されているように最初に製品を登録する必要があります。
システムに次のパッケージがインストールされていることを確認してください。
インテル® MPI ライブラリーを Linux 上にインストールするには、次の操作を行います。
インテル® MPI ライブラリーを登録すると、製品のシリアル番号が送られてきます。シリアル番号は、製品を購入した際に送付されるメールに記載されています。インテル® レジストレーション・センターで製品のシリアル番号を登録してください。レジストレーション・センターで登録が完了すると、インテル® プレミアサポート (英語) にアクセスして、ソフトウェアのサポートを利用することができます。
次のコマンドを使用して、l_mpi[-rt]_p_<version>.<package#>.tar.gz パッケージを展開します。
# cp l_mpi[-rt]_p_<version>.<package#>.tar.gz /tmp
# cd /tmp
# tar -xzf l_mpi[-rt]_p_<version>.<package#>.tar.gz
最後のコマンドで、サブディレクトリー l_mpi[-rt]_p_<version>.<package#> が作成されます。
(SDK のみ) 提供されたインテル® MPI ライブラリーのライセンスファイルを、/tmp/l_mpi_p_<version>.<package#> に配置します。拡張子は、".lic" でなければならないため、ファイル名を変更しないでください。例えば、次のコマンドを使用します。
# cd l_mpi_p_<version>.<package#>
# cp <license key>.lic
共有ファイルシステムを使用せずに、インテル® MPI ライブラリーをクラスターのすべてのノードにインストールする場合は、machines.LINUX ファイルを作成します。そうでない場合は、手順 6 に進みます。
machines.LINUX ファイルには、1 行に 1 つのホスト名が記されたクラスターの計算ノード (ホスト名など) のリストが含まれています。ホスト名は、Linux コマンド "hostname" の結果と同じでなければなりません。例えば、クラスターに 4 つのノードがある場合、machines.LINUX ファイルの内容は次のようになります。
clusternode1
clusternode2
clusternode3
clusternode4
リストの最初のノードがマスターノードと見なされます。残りのノードは計算ノードです。
クラスターのすべてのノード間でセキュアシェル接続を自動的に確立する場合は、"sshconnectivity.exp" スクリプトファイルを使用します。そうでない場合は、手順 6 に進みます。
Expect ソフトウェア・パッケージは http://expect.nist.gov/ (英語) からダウンロードすることができます。
"sshconnectivity.exp" コマンドの構文は次のとおりです。
./sshconnectivity.exp machines.LINUX
この Expect シェルスクリプトは、machines.LINUX ファイルに記されている各クラスターノードの ~/.ssh ディレクトリーを作成または更新します。このスクリプトでは、パスワードの入力を 2 回求められます。
Enter your user password:
Re-enter your user password:
ユーザーパスワードを入力すると、セキュリティー上の理由からパスワードの代わりにアスタリスク (*) が表示されます。スクリプトの実行に成功すると、次のメッセージが表示されます。
…
*********************************************************************
Node count = 4
Secure shell connectivity was established on all nodes.
…
*********************************************************************
…
このスクリプトのトランザクション・ログは、/tmp/sshconnectivity.<userid>.log に記録されます。
<userid>
sshconnectivity.exp スクリプトは、ホーム・ディレクトリーへのほかのユーザーの書き込み権限を削除します。削除できない場合は、すべてのセキュア・シェル・アクティビティーに対してパスワードの入力が求められます。
インストール・スクリプトを実行します。
# ./install.sh
Which of the following would you like to do?
1. Install the software using RPM (root password required) - Recommended
2. Install the software without using RPM database (root password not required).
x. Exit
Please type a selection:
このメッセージは、root としてインストールを開始する場合は表示されません。オプションを選択して、Enter キーを押してください。
Which one of the following would you like?
1. Install cluster node software on an automounted shared file system
2. Install cluster node software on every node of your cluster
x. Exit
A valid FLEXlm license is required to install this product, but none were found in
Where is a valid FLEXlm license for this product?
ライセンスの場所を入力するか、Enter キーを押して終了します。
ライセンスの期限が切れている場合、インストーラーはその旨を表示します。
Would you like to:
Install:
i. Intel® MPI Library, Development Kit for Linux* version 3.1
Uninstall:
1. intel-mpi-em64t version a.b.c
(non-rpm in "installdir/intel/impi/a.b.b")
x. Exit
Please type a selection (i/1/2/x) [i]:
オプションを選択して、Enter キーを押してください。
Intel® MPI Library, Development Kit for Linux* version a.b.c-xxx
Please carefully read the following license agreement for Intel® MPI Library, Development Kit for Linux* version a.b.c-xxx.Prior to installing the software you will be asked to agree to the terms and conditions of the following license agreement.
Press Enter to continue...
--- EULA Content ---
Do you agree to be bound by the terms and conditions of this license agreement?
Enter 'accept' to continue, 'reject' to exit: (accept/reject):
‘accept’ と入力して、続行します。
[installdir/intel/impi/3.1] を指定してください。
Installation successful.To uninstall this package, run "installdir/intel/impi/3.1/uninstall".
Installation failed.Please see log for details.
インストール中に、インストール・ログ・ファイル (install.log) が作成されます。ログファイルは、インストールを開始したディレクトリーに保存されます。
.cshrc ファイルまたは .bashrc ファイルに次の PATH 設定、LD_LIBRARY_PATH 設定を追加して、クラスター上のすべてのノードで設定が見えるようにします。
インテル® MPI ライブラリーをアンインストールするには、インテル® MPI ライブラリーのインストール・ディレクトリーに移動して、uninstall.sh スクリプトを実行します。
注: インテル® MPI ライブラリーをアンインストールしても、対応するライセンスファイルは削除されません。
本製品のテクニカルサポートを利用するには、インテル® プレミアサポート (https://premier.intel.com) (英語) のアカウントに登録する必要があります。http://support.intel.com/support/performancetools/support.htm (英語) からレジストレーション・センターにアクセスして、登録してください。
注: インテル® MPI ライブラリーについての質問または問題は、https://registrationcenter.intel.com/support/ からお問い合わせください。
サポート情報全般については、http://www.intel.com/support/performancetools/cluster/mpi/ (英語) または http://www.intel.com/software/products/support/ (英語) を参照してください。
本資料に掲載されている情報は、インテル製品の概要説明を目的としたものです。本資料は、明示されているか否かにかかわらず、また禁反言によるとよらずにかかわらず、いかなる知的財産権のライセンスを許諾するためのものではありません。製品に付属の売買契約書『Intel's Terms and Conditions of Sale』に規定されている場合を除き、インテルはいかなる責を負うものではなく、またインテル製品の販売や使用に関する明示または黙示の保証(特定目的への適合性、商品性に関する保証、第三者の特許権、著作権、その他、知的所有権を侵害していないことへの保証を含む)にも一切応じないものとします。インテル製品は、医療、救命、延命措置、重要な制御または安全システム、核施設などの目的に使用することを前提としたものではありません。
インテル製品は、予告なく仕様や説明が変更される場合があります。
機能または命令の一覧で「留保」または「未定義」と記されているものがありますが、その「機能が存在しない」あるいは「性質が留保付である」という状態を設計の前提にしないでください。これらの項目は、インテルが将来のために留保しているものです。インテルが将来これらの項目を定義したことにより、衝突が生じたり互換性が失われたりしても、インテルは一切責任を負いません。
MPEG は、ビデオの圧縮/伸張に関する国際的な規格であり、ISO によって奨励されています。MPEG コーデックまたは MPEG 対応のプラットフォームを実装するには、Intel Corporation をはじめとする各種の団体からライセンスを取得しなければならない場合があります。
本資料で説明されているソフトウェアには、不具合が含まれている可能性があり、公開されている仕様とは異なる動作をする場合があります。現在までに判明している不具合の情報については、インテルのサポートサイトをご覧ください。
本資料およびこれに記載されているソフトウェアはライセンス契約に基づいて提供されるものであり、その使用および複製はライセンス契約で定められた条件下でのみ許可されます。本資料で提供される情報は、情報供与のみを目的としたものであり、予告なく変更されることがあります。また、本資料で提供される情報は、インテルによる確約と解釈されるべきものではありません。インテルは本資料の内容およびこれに関連して提供されるソフトウェアにエラー、誤り、不正確な点が含まれていたとしても一切責任を負わないものとします。
ライセンス契約で許可されている場合を除き、インテルからの文書による承諾なく、本書のいかなる部分も複製したり、検索システムに保持したり、他の形式や媒体によって転送したりすることは禁じられています。
機能または命令の一覧で「留保」または「未定義」と記されているものがありますが、その「機能が存在しない」あるいは「性質が留保付である」という状態を開発の前提にしないでください。留保または未定義の機能を不適当な方法で使用すると、開発したソフトウェア・コードをインテル・プロセッサー上で実行する際に、予測不可能な動作や障害が発生するおそれがあります。これらの機能や命令は、インテルが将来のために留保しているものです。不正な使用により、衝突が生じたり互換性が失われたりしても、インテルは一切責任を負いません。
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