インテル® C++ コンパイラー 18.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス

概要: インテルの数学ライブラリー

インテル® C++ コンパイラーには、高度に最適化された正確な数学関数を含む数値計算ソフトウェア・ライブラリーが含まれています。これらの関数は、科学やグラフィック・アプリケーションに広く使用されます。同様に、浮動小数点演算を多用するプログラムにも使用されます。C99 _Complex データ型のサポートを含めるには、[Q]std=c99 コンパイラー・オプションを使用してください。

インテルの数学ライブラリーの多くのルーチンは、互換マイクロプロセッサーよりもインテル製マイクロプロセッサーでより高度に最適化されます。

mathimf.h ヘッダーファイルには、インテルの数学ライブラリー関数のプロトタイプが含まれています。

インテルの math.h ヘッダーファイルは、gcc の libm と互換性がありますが、gcc の数学ライブラリーにリンクしません。ソースは、gcciccicl のいずれかでビルドできます。icc または icl でビルドすると、インテルの数学ライブラリーとリンクします。インテルの数学ライブラリーのヘッダーファイル mathimf.h には、インテルの数学ライブラリー固有の追加の関数が含まれています。ソースのビルドには、インテル® C++ コンパイラーとライブラリーを使用する必要があります。

expllogl のようなインテルの数学ライブラリーの long double 型の関数は、Microsoft* ライブラリーと ABI 互換ではありません。これは、インテルのコンパイラーとライブラリーが 80 ビットの long double 型をサポートしているためです (Qlong-double オプションの説明を参照)。互換性を保持するため、インテルの数学ライブラリーと一緒に math.hmathimf.h ヘッダーファイルを使用することを推奨します。

Linux* および macOS* 用のインテルの数学ライブラリー

アプリケーションにリンクされる数学ライブラリーは、指定されたコンパイルまたは参照オプションに依存します。

ライブラリー

説明

libimf.a

デフォルトのスタティック数学ライブラリー

libimf.so

デフォルトの共用数学ライブラリー

Windows* 用のインテルの数学ライブラリー

アプリケーションにリンクされる数学ライブラリーは、指定されたコンパイルまたは参照オプションに依存します。

ライブラリー

オプション

説明

libm.lib

 

デフォルトのスタティック数学ライブラリー

libmmt.lib

/MT

マルチスレッドのスタティック数学ライブラリー

libmmd.lib

/MD

ダイナミック・リンク数学ライブラリー

libmmdd.lib

/MDd

デバッグ用ダイナミック・リンク数学ライブラリー

libmmds.lib

 

/MD オプションでコンパイルされたスタティック・バージョン

関連情報