文:算術式の値に基づいて,3 つの文のうちの 1 つに条件的に制御を移します。これは Fortran 95 と Fortran 90 の廃止予定事項です。
形式
IF (expr) label1, label2, label3
expr
整数型または実数型の (括弧で囲まれた) スカラ数値式。
label1, label2, label3
算術 IF 文と同じ有効域中にある有効な飛び先文の文番号。
規則と振る舞い
3 つの文番号はすべて必須ですが,これらが 3 つの異なる文を引用している必要はありません。1 つの算術 IF 文中で,同じ文番号が複数回指定されていてもかまいません。
実行時に,先に式が評価されます。その後,式の値に基づいて,制御が次のように移されます。
expr の値 | 制御の移り先 |
0 よりも小さい | label1 文 |
0 に等しい | label2 文 |
0 よりも大きい | label3 文 |
互換性
CONSOLE STANDARD GRAPHICS QUICKWIN GRAPHICS WINDOWS DLL LIB
関連情報
Fortran 90 の廃止予定事項,SELECT CASE...END SELECT,実行制御
例
次の例では,実数変数 THETA が実数変数 CHI よりも小さいか等しい場合に,文 50 に制御を移します。制御は,THETA が CHI よりも大きい場合にのみ,文 100 に移ります。
IF (THETA-CHI) 50,50,100
次の例では,整数変数 NUMBER の値が偶数である場合に,文 40 に制御を移します。値が奇数である場合,文 20 に制御を移します。
IF (NUMBER / 2*2 - NUMBER) 20,40,20
以下の文は,n < 10 であれば文 10 に制御を移し,n = 10 であれば文 20 に制御を移し,n > 10 であれば文 30 に制御を移します。
IF (n-10) 10, 20, 30
以下の文は,n <= 10 であれば文 10 に制御を移し,n > 10 であれば文 30 に制御を移します。
IF (n-10) 10, 10, 30