E 形および D 形編集記述子は,指数形式の実数値を転送します。これらは次の形式を取ります。
Ew.d[Ee]
Dw.d
E 形編集記述子では,d (小数点以下のけた数) に e (指数内のけた数) を加えた値は,w (欄幅) の値を超えてはなりません。
D 形編集記述子では,d の値は w の値を超えてはなりません。
指定された I/O 並び項目は,実数型であるか,複素数型の実部または虚部でなくてはなりません。
入力処理の規則
入力時に E 形および D 形編集記述子は,外部欄から w 個の文字を転送し,対応する I/O 並び項目にその実数値を代入します。E 形および D 形編集記述子は,F 形編集記述子と同じように入力データを解釈し代入します (「F 形編集」を参照)。
次に,E 形および D 形編集記述子を使った入力の例を示します ('^' は,空白文字を表しています)。
書式 入力 値 E9.3 734.432E3 734432.0 E12.4 ^^1022.43E 1022.43E-6 E15.3 52.3759663^^^^^ 52.3759663 E12.5 210.5271D+101 210.5271E10 BZ,D10.2 12345^^^^^ 12345000.0D0 D10.2 ^^123.45^^ 123.45D0 D15.3 367.4981763D+04 3.674981763D+06
1 I/O 並び項目が単精度実数の場合,E 形編集記述子は D 指数標識を E 標識として取り扱います。
出力処理の規則
出力時に E 形および D 形編集記述子は,右詰めされ,小数点以下 d けたに丸められた対応する I/O 並び項目の実数値を,w 文字の長さの外部欄に転送します。
w は,以下のものを収容できるように,d + 7 以上の値でなくてはなりません。
符号 (値が正で,SP 形編集記述子が有効になっていない場合には省略可能)
小数点の左側に省略可能なゼロが 1 つ
小数点
小数点の右側に d けた
指数
指数は以下のいずれかの形式を取ります。
編集記述子 | 指数の絶対値 | 指数部の正の形式 | 指数部の負の形式 |
---|---|---|---|
Ew.d | |exp| <= 99 | E+nn | E-nn |
99 < |exp| <= 999 | +nnn | -nnn | |
Ew.dEe | |exp| <= 10e - 1 | E+n1n2...ne | E-n1n2...ne |
Dw.d | |exp| <= 99 | D+nn または E+nn | D-nn または E-nn |
99 < |exp| <= 999 | +nnn | -nnn |
指数値が大きすぎて,どの形式にも変換できない場合,エラーが発生します。
E 形編集記述子では,指数欄幅 (e) は省略可能です。これが省略された場合の値は 2 です。e が指定されている場合,w は d + e + 5 以上でなくてはなりません。
次に,E 形および D 形編集記述子を使った出力の例を示します ('^' は,空白文字を表しています)。
書式 値 出力 E11.2 475867.222 ^^^0.48E+06 E11.5 475867.222 0.47587E+06 E12.3 0.00069 ^^^0.690E E10.3 -0.5555 -0.556E+00 E5.3 56.12 ***** E14.5E4 -1.001 -0.10010E+0001 E13.3E6 0.000123 0.123E-000003 D14.3 0.0363 ^^^^^0.363D-01 D23.12 5413.87625793 ^^^^^0.541387625793D+04 D9.6 1.2 *********
関連情報
データ編集記述子の形式については,「データ編集記述子の形式」を参照してください。
数値編集の一般的な規則については,「数値編集の一般的な規則」を参照してください。
けた移動数については,「けた移動数編集 (P 形)」を参照してください。