構文:
/tune:keyword
/tune オプションは,使用しているプロセッサー・アーキテクチャーの実装に応じた,プロセッサー特有の機械語命令をチューニングするための形式を指定します。
特定の実装に合わせてチューニングを行うと,実行時性能が向上することがあります。ただし,特定のプロセッサー用にチューニングされたコードが,他のプロセッサーでは実行速度が下がることもありえます。どの /tune:keyword オプションを使用しても,生成されたコードは,そのプロセッサー・アーキテクチャーのすべての実装上で正常に動作します。
/tune:keyword を省略すると,/tune:generic が使用されます。
ビジュアル開発環境では,「Fortran」タブの「Optimizations」カテゴリの「Optimize For」を指定します。
ia32 システムに対する /tune キーワードは,以下のとおりです。
すべての ia32 システムで良好に動作するコードを生成し,スケジューリングします (混在したコード (blended code) と呼ばれることがあります)。すべての ia32 プロセッサーが使用される可能性のあるアプリケーションで,一般的に効率の高いコードを提供します。これが基本設定です。
コンパイルに使用されたシステムのプロセッサー型に合わせて最適化されたコードを生成し,スケジューリングします。
Pentium (586) プロセッサー・システムに合わせて最適化されたコードを生成し,スケジューリングします。pn1 キーワードは,p5 キーワードを置き換えたものです (/tune:pn1 と /tune:p5 は等価です)。
Pentium Pro,Pentium II および AMD K6 プロセッサー・システムに合わせて最適化されたコードを生成し,スケジューリングします。pn2 キーワードは,p6 キーワードを置き換えたものです (/tune:pn2 と /tune:p6 は等価です)。
AMD K6,Pentium Pro および Pentium II プロセッサー・システムに合わせて最適化されたコードを生成し,スケジューリングします (/tune:pn2 と /tune:k6 は等価です)。
Pentium III,AMD K6_2 および AMD K6_III プロセッサー・システムに合わせて最適化されたコードを生成し,スケジューリングします。pn3 キーワードは,p6p キーワードを置き換えたものです (/tune:pn3 と /tune:p6p は等価です)。
AMD K6_2 および AMD K6_III プロセッサー・システムに合わせて最適化されたコードを生成し,スケジューリングします。
AMD Athlon プロセッサー・システムに合わせて最適化されたコードを生成し,スケジューリングします。
Pentium 4 プロセッサー・システムに合わせて最適化されたコードを生成し,スケジューリングします。
/fast を指定すると,/tune:host が設定されます。
ia64 システムに対して,/tune:genreric または /tune:host (このオプションは ia64 システムに対して完全には実装されていません) のどちらかを指定します。
/architecture で選択したアーキテクチャーは,/tune キーワードで使用されるアーキテクチャーの基本になります。たとえば,/architecture で選択したアーキテクチャーよりも古いアーキテクチャーを /tune キーワードに指定することはできません。
このオプションについての詳細は,「特定のプロセッサーに合わせて最適化されたコードの要求」を参照してください。
プログラミングの実行時間の測定については,「プログラム性能の解析」を参照してください。
生成されるプロセッサー特有の形式の機械語コード命令を制御する方法については,「/architecture」を参照してください。