インテル® Fortran コンパイラー 19.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス
プログラムの実行中に、エラーまたは例外条件が発生する場合があります。これらは、以下のような原因で発生します。
I/O 操作中に発生するエラー
無効な入力データ
数学ライブラリーの呼び出しにおける引数エラー
算術エラー
他のシステム検出エラー
インテル® Fortran ランタイム・ライブラリー (RTL) は、適切なメッセージを生成し、可能な場合はエラーから回復するための処置を実行します。
インテル® Fortran の各ランタイム・エラー・メッセージに関する説明は、「ランタイム・エラー・メッセージのリスト」を参照してください。
アプリケーションが失敗し、エラーを診断する必要がある場合、役立つツールおよびサポートがいくつか用意されています。コンパイラーが生成したマシン・コード・リストおよびリンカーが生成したマップファイルは、コンパイラーの最適化による影響、およびアプリケーションがメモリー内でどのように構成されるのかを理解する上で参考になります。これらは、エラー発生時のスタックトレースにある情報を解釈するのに役立ちます。詳細は、「リストとマップファイルの生成」を参照してください。
通常は core ファイルを作成しない致命的なエラーに対して、強制的にコアダンプを実行することができます。プログラムを実行する前に、FOR_DUMP_CORE_FILE 環境変数に TRUE を設定して、致命的なエラーで core ファイルを作成するようにします。TRUE と FALSE の有効な値については、「サポートされる環境変数」を参照してください。
例えば、次の C シェルコマンドで FOR_DUMP_CORE_FILE 環境変数を設定します。
setenv FOR_DUMP_CORE_FILE y
core ファイルは、現在のディレクトリーに書き込まれ、デバッガーを使用して調査できます。
致命的なエラーに対してコアファイルを作成するように要求しているにもかかわらず、ファイルが期待どおりに作成されない場合、プロセス制限でコアファイルの利用可能なサイズが低く設定されている (またはゼロに設定されている) 可能性があります。プロセス制限の設定に関する詳細は、シェルの man ページを参照してください。例えば、C シェルコマンド limit (引数なし) は、現在の設定を通知します。また、limit coredumpsize unlimited はコアファイルの利用可能なサイズを現在のシステムで可能な最大サイズまで許可します。