BACKSPACE

:順番編成ファイルを前の記録の先頭位置に置き,それ以降の I/O 処理で利用できるようにします。これは以下のいずれかの形式を取ります。

形式

BACKSPACE ([UNIT=]io-unit [, ERR=label] [, IOSTAT=i-var])
BACKSPACE io-unit

io-unit
(入力) 外部装置指定子。

label
エラーが発生した場合に制御を受け取る飛び先文の文番号。

i-var
(出力) エラーが発生した場合には正の整数,エラーが発生しなかった場合にはゼロとして定義されるスカラ整数変数。

規則と振る舞い

順番探査として接続されたファイルで BACKSPACE 文を使用します。BACKSPACE は,並びまたは変数群書式を使って書かれた記録を読み飛ばすために使用することはできません。

I/O 装置番号は,ディスクまたは磁気テープ上で開かれたファイルを指定しなくてはなりません。

現在の記録 n からの後退は,ファイルの先頭まで巻き戻し,n - 1 回の連続した READ を実行して前の記録に移動することによって行われます。

BACKSPACE 文は,直接または追加探査として開かれているファイルに対しては指定できません。Fortran I/O システムでは n を取得することはできないからです。

ファイルがすでにファイルの先頭に置かれている場合,BACKSPACE 文は効果を持ちません。

ファイルが最終記録とファイル終了記録間に位置している場合,BACKSPACE は最終記録の開始点にファイルを置きます。

互換性

CONSOLE STANDARD GRAPHICS QUICKWIN GRAPHICS WINDOWS DLL LIB

関連情報

ENDFILEREWINDデータ転送 I/O 文飛び先指定子

	BACKSPACE 5
	BACKSPACE (5)
	BACKSPACE lunit
	BACKSPACE (UNIT = lunit, ERR = 30, IOSTAT = ios)

次の文は,I/O 装置 4 に接続されたファイルを,前の記録の位置に戻します。

	BACKSPACE 4

次の文を考えます。

	BACKSPACE (UNIT=9, IOSTAT=IOS, ERR=10)

この文は,装置 9 に接続されたファイルを,前の記録の位置に戻します。エラーが発生すると,制御は 10 という文番号の付いた文に移され,変数 IOS には正の整数が格納されます。