構文:
/vms または /novms
/vms オプションを指定すると,実行システムは,Compaq Fortran for OpenVMS VAX Systems (以前の VAX FORTRAN) に似た機能を提供します。
ビジュアル開発環境では,「Fortran」タブの「Compatibility」カテゴリの「Enable VMS Compatibility」を指定します。
/vms オプションには次の効果があります。
他のオプションがない場合,コマンド行の基本オプションとして,/check:format,/check:output_conversion,/static,/norecursive,および /names:lowercase を設定します。
/ccdefault:default も一緒に指定された場合,/vms は,もしファイルが書式化され,装置がターミナルに接続されている場合,基本復帰制御を FORTRAN に変更します。
相対編成ファイルで DELETE 文を使用することができます。相対編成ファイル中の記録が削除されると,その記録の第 1 バイトは既知の文字 (現在は '@') に設定されます。後にこの記録を読み取ろうと試みると,ATTACCNON エラーが発生します。記録の残りの部分 (/vms が設定されていない場合は記録全体) は,書式なしファイルの場合はヌルに,書式付きファイルの場合は空白に設定されます。
ENDFILE が順番装置に対して実行されると,CTRL+D (04 16 進) を含んでいる 1 バイトの記録が実際にファイルに書き出されます。/vms を省略すると,内部の ENDFILE フラグが設定され,ファイルは切り捨てられます。/vms オプションは相対編成ファイルに対する ENDFILE には影響を与えず,この場合にはファイルは切り捨てられます。
一部の OPEN 文の BLANK キーワードの基本設定を変更します。暗黙のまたは内部ファイルの OPEN で,基本解釈を BLANK='NULL' から BLANK='ZERO' に変更します。明示的な OPEN では,基本設定はつねに BLANK='NULL' です。
一部の OPEN 文の効果を変更します。CARRIAGECONTROL が基本設定となっている場合,ファイルは書式指定され,装置はターミナルに接続され,復帰制御は FORTRAN となります。それ以外の場合は,LIST となります。/vms オプションは,相対編成ファイルの記録長に影響を与えます。削除された記録文字に対応するために,バッファの大きさが 1 だけ増やされます。
コンパイル時に,INCLUDE 文でのファイル指定の末尾にある /LIST と /NOLIST が認識されます。/vms を指定しており,ファイル指定にディレクトリ・パスが含まれていない場合,現在の作業用ディレクトリが基本ディレクトリ・パスとして使用されます。/vms を省略した場合,ディレクトリ・パスは,INCLUDE 文を含んでいるファイルが置かれている場所となります。
並び I/O を使用した内部ファイルへの書き出しを変更します。内部ファイルへ並び書き出しを行うと,第 1 要素の第 1 文字が削除されます。欄幅はそれに応じて減らされます。
実行時の直接探査 READ ルーチンは,取り出した記録の第 1 バイトを検証します。このバイトが '@' または NULL ('\0') ならば,ATTACCNON が返されます。実行時の順番探査 READ ルーチンは,読み取った記録がちょうど 1 バイトの長さで,それが CTRL+D (04 16進) または CTRL+Z (1A 16進) を含んでいないかどうかを検証します。そうであればファイル終了を戻します。
基本設定は /novms です。