Visual Fortran 開発環境の選択

Visual Fortran では,コンソール・ウィンドウ (コマンド・プロンプトに対してテキスト・コマンドを直接に入力することができます) から,または Microsoft ビジュアル開発環境からプログラムをビルドすることができます。

Microsoft ビジュアル開発環境の使用方法については,「プログラムとライブラリーのビルド」を参照してください。コマンド行環境の使用方法については,「コマンド行からのコンパイラとリンカーの使用」を参照してください。

ビジュアル開発環境には,プログラムのコンパイルとリンクを単純化するさまざまな手段が用意されています。たとえば,ダイアログボックスはコンパイラとリンカーのオプションを論理的なグループに分け,わかりやすい名前で表示して,マウスかキーボードを使って簡単に選択できるようにしています (これを含む,特定のダイアログボックスの使い方を知りたい場合,そのダイアログボックスの「Help」ボタンを選択してください)。

また,ビジュアル開発環境は,ヘルプ,デバッガー,およびエラー追跡機能と統合されている基本テキスト・エディタも用意しています。ビジュアル開発環境の基本テキスト・エディタは,いくつかのエディタとのキーボード操作の互換性を確保するためにカスタマイズすることができ (「Tools」メニューの「Customize」を選択し,「Compatibility」タブをクリックします),キーボード・バインディングをカスタマイズすることもできます (「Tools」メニューの「Customize」を選択し,「Keyboard」タブをクリックします)。また,ビジュアル開発環境外で,自分の好きな ASCII テキスト・エディタを使用することもできます。ただし,この場合には統合されたヘルプ,デバッガー,およびエラー追跡機能を利用できなくなることがあります。

ソフトウェア開発は反復的なプロセスなので,ソース・コード中のさまざまな場所に素早く効率的に移動できることが重要です。ビジュアル開発環境を使ってプログラムのコンパイルとリンクを行うと,アウトプット・ペインのエラー・メッセージから,エラー・メッセージの説明と,それに関連するソース・コードを直接呼び出すことができます。

また,ビジュアル開発環境のテキスト・エディタでは,統合されたソース・レベル・デバッガーを使って,プログラムの実行を表示し,制御することができます。最後に,プロジェクト・ブラウザでルーチン,データ要素,およびそれらの引用を検索すると,ビジュアル開発環境はそのエディタを使ってソース・コードに直接移動します。

コンソールからプログラムをビルドするときには,ビルド・ツールを完全に制御することができます。必要ならば,コンパイラ・オプションとリンカー・オプションを選択することで,プログラムがどのようにビルドされるかをカスタマイズすることができます。コンパイラ・オプションとリンカー・オプションについては,「コンパイラとリンカーのオプション」で説明しています。

プログラムをコマンド行から編集し,ビルドする場合でも,プログラムのコンパイルとリンクを行った後に,ビジュアル開発環境のデバッガーとブラウザを使用することができます (「プログラムのデバッグ準備」を参照)。最後に,コマンド・コンソールとビジュアル開発環境のどちらからでも,プロファイラを実行して,プログラム実行の統計情報のテキスト・レポートを生成することができます。