DF コマンドは,プログラムのコンパイルとリンクに使用されます。ほとんどの場合,1 回の DF コマンドでコンパイラとリンカーの両方を呼び出すことになります。DF コマンドは,コンパイラとリンカーの実際のユーザー・インタフェースであるドライバ・プログラムを呼び出します。このコマンドは,一連のコマンド・オプションとファイル名を受け付け,個々のファイルの処理を指示します。
コマンド行から DF コマンドを使うときには,次のウィンドウを使用します。
「Compaq Visual Fortran 6」プログラム・フォルダに用意されているこのウィンドウでは,Visual Fortran のコンパイル,リンクに必要な環境変数が事前に設定されています。
DF コマンドを使ってコンパイル,リンクするには,これに必要な環境変数を設定する必要があります。Visual Fortran が必要とする環境変数 (PATH,INCLUDE,LIB) は,DFVARS.BAT ファイルを実行して設定する必要があります。DFVARS.BAT は,基本 Visual Fortran インストールでは,\Program Files\Microsoft Visual Studio\Df98\BIN にインストールされています。
ドライバ・プログラムは,次の処理を行います。
Visual Fortran コンパイラを呼び出して,Fortran ファイルを処理する。
リンカーにリンカー・オプションを渡す。
コンパイラによって作成されたオブジェクト・ファイルをリンカーに渡す。
ライブラリーをリンカーに渡す。
リンカーまたはライブラリーアンを呼び出して,.EXE またはライブラリー・ファイルを作成する。
DF コマンドは,リンカーを呼び出すときに,適切な Visual Fortran 実行時ライブラリーを自動的に参照します。このため,Visual Fortran コンパイラによって作成された 1 個以上のオブジェクト・ファイルをリンクするときには,LINK コマンドの代わりに DF コマンドを使用するようにしてください。
DF ドライバは,他のソフトウェア構成要素を呼び出すので,これらの構成要素からエラー・メッセージが返されることがあります。たとえば,リンカーは大域引用を解決できなかったときにメッセージを返すことがあります。DF コマンド行の /watch:cmd オプションを使うと,どの構成要素がエラーを生成しているのかを判断することができます。
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