コマンド行からのコードのプロファイル

プロファイラは,プログラムの実行時の動作を調べるための解析ツールです。プロファイルを行うことで,コードのどのセクションが効率的に動作しており,どのセクションにチューニングの必要があるのかを調べることができます。また,プロファイラは実行されていないコード領域を示すこともできます。

プロファイルとはチューニングを行うプロセスのことなので,プロファイラはバグを見つけるためではなく,プログラムの実行を高速化するために使用するべきです。プログラムの動作がある程度安定してきた時点で,コードのどこを最適化すべきかを検討するためにプロファイルを開始します。プロファイラを使うと,アルゴリズムが有効であるかどうか,関数が頻繁に呼び出されているかどうか (そもそも呼び出されているとして),特定のコード部分がソフトウェア・テスト手順によってカバーされているかどうかなどを判断することができます。

Microsoft ビジュアル開発環境では,プロファイラを使って,プログラムの実行特性を示すレポートを生成することができます。コマンド行から作業を行う場合には,実行プロファイル・レポートを生成するプログラムである PREPPROFILE,および PLIST を実行するバッチ・コマンド・ファイルを作成するといいでしょう。

コマンド行で作業する場合,LINK コマンドに /PROFILE オプションを指定して,プロファイルを可能にします。同様に,Microsoft ビジュアル開発環境を使う場合,「Project Setings」ダイアログボックスの「Link」タブで「Enable profiling」を選択します。

Microsoft ビジュアル開発環境からのプロファイラの使用方法と,アプリケーションの実行速度の計測についての詳細は,「プログラム性能の解析」を参照してください。

この節では,コマンド行からプロファイラの構成要素を使用する方法について説明します。次のトピックがあります。