要素別処理組込み関数 (総称):引数を複素数型に変換します。この関数は実引数として渡すことはできません。
形式
result = CMPLX ( x [, y] [, kind] )
x
(入力) 整数型,実数型,または複素数型。
y
(省略可能,入力) 整数型または実数型。x が複素数型である場合,指定できません。
kind
(省略可能,入力) スカラ整数初期値式。
結果
結果の型は複素数型です (COMPLEX(4) または COMPLEX*8)。kind が存在する場合,種別パラメタは kind によって宣言されたものになります。kind が存在しなければ,基本実数型の種別パラメタが使用されます。
複素数でない引数が 1 つだけ指定されている場合,それが結果値の実部に変換され,虚部にはゼロが割り付けられます。y が指定されておらず,x が複素数である場合,結果値は CMPLX(REAL(x),AIMAG(x)) です。
複素数でない引数が 2 つ指定されている場合,複素数値は,第 1 引数を値の実部に変換し,第 2 引数を虚部に変換することによって得られます。
CMPLX(x,y,kind) は,実部が REAL(x,kind) で,虚部が REAL(y,kind) の複素数値を持ちます。
実数の大きさを宣言するコンパイラ・オプション /real_size の設定は,この関数に影響を与えることがあります。
互換性
CONSOLE STANDARD GRAPHICS QUICKWIN GRAPHICS WINDOWS DLL LIB
関連情報
DCMPLX,FLOAT,IFIX,INT,REAL,SNGL
例
CMPLX (-3) の値は (-3.0, 0.0) です。
CMPLX (4.1, 2.3) の値は (4.1, 2.3) です。
以下に他の例を示します。
COMPLEX z1, z2 COMPLEX(8) z3 z1 = CMPLX(3) ! 値 3.0 + i 0.0 を返します。 z2 = CMPLX(3,4) ! 値 3.0 + i 4.0 を返します。 z3 = CMPLX(3,4,8) ! COMPLEX(8) の値 3.0D0 + i 4.0D0 を返します。