構文:
/libs[:keyword],/MD,/MDd,/MDs,/ML,/MLd,/MT,/MTd,/MTs,/MW,または /MWs
/libs オプションは,アプリケーションがリンクされるライブラリーの形式を制御します。基本設定は /libs:static です (/libs と同じ)。
ビジュアル開発環境では,「Fortran」タブの「Libraries」カテゴリの「Use Fortran Run-Time Libraries」を指定します。
次に /libs のオプションを示します。
/libs:dll または /MDs | /libs:static または /ML |
/libs:qwin または /MW | /libs:qwins または /MWs |
/libs:dll または /MDs オプションを指定すると,リンカーはシングルスレッドのダイナミック・リンク・ライブラリー (DLL) 中で,未解決の引用を探します。DLL 中に未解決の引用があれば,プログラムの実行時に (プログラムをロードする際に) 解決されるので,実行形式プログラムの大きさが小さくなります。
/libs:dll と /threads を指定するのは,/MD と等価です。
/libs:dll と /threads および /dbglibs を指定するのは,/MDd と等価です。
/libs:static または /ML オプションを指定すると,リンカーは未解決の引用を,シングルスレッドのスタティック・ライブラリーでのみ探します。これが基本設定です。/libs:static を指定すると,ダイナミック・リンク・ライブラリー (DLL),QuickWin,または Standard Graphics ライブラリーの検索は行われません。QuickWin または Standard Graphics のルーチンを使用している場合,/libs:qwin か /libs:qwins を使用するようにしてください。(キーワードなしで) /libs を指定するのは,/libs:static を指定するのと同じです。
/libs:static と /nothreads を指定するのは,/ML と等価です。
/libs:static と /nothreads および /dbglibs を指定するのは,/MLd と等価です。
/libs:static と /threads を指定するのは,/MT と等価です。
/libs:static と /threads および /dbglibs を指定するのは,/MTd と等価です。
/libs:qwin または /MW を指定すると,Fortran QuickWin アプリケーション (QuickWin 複数文書) に必要なライブラリーとリンクするように要求することができます。
/libs:qwins または /MWs を指定すると,Fortran Standard Graphics アプリケーション (QuickWin 単一文書) に必要なライブラリーとリンクするように要求することができます。
次に,これ以外のライブラリーとのリンクを要求する,関連するオプションを示します。
ダイナミック・リンク・ライブラリーの作成を要求する方法については,「/dll」を参照してください。
Visual Fortran と Visual C++ のプログラム (および使用されるライブラリー) をコンパイル,リンクする方法については,「Visual Fortran と Visual C++ が混在したプログラミング」を参照してください。
/libs オプションを使ったコマンド行の例については,「別ライブラリーとのリンク」を参照してください。