NMAKE の推論規則

推論規則は,ターゲットを更新し,ターゲットの依存ファイルを推論するためのコマンドを提供します。推論規則の中の拡張子は,同じ基本名を持つ 1 つのターゲットと依存ファイルに一致します。推論規則にはユーザー定義のものと既定のものがあります。既定の規則は再定義することができます。

古くなった依存関係にコマンドがない場合,または .SUFFIXES が依存ファイルの拡張子を含んでいる場合,NMAKEは,拡張子がターゲットと,現在のディレクトリまたは指定されたディレクトリ中の既存のファイルに一致する規則を使用します。既存のファイルに複数の規則が一致する場合には,.SUFFIXES 一覧がどの規則を使用すべきかを決定します。一覧の優先順位は左から右の順です。

依存ファイルが存在しておらず,別の記述ブロックでターゲットとして指定されていない場合,推論規則は同じ基本名を持つ別のファイルから,存在しない依存ファイルを作成することができます。記述ブロックのターゲットが依存ファイルもコマンドも持っていない場合には,推論規則がターゲットを更新することができます。推論規則は,記述ブロックが存在していない場合でも,コマンド行ターゲットをビルドすることができます。NMAKE は,明示的な依存ファイルが指定されている場合でも,推論された依存ファイルに対する規則を呼び出すことがあります。

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