全体的な I/O 性能を向上させることで,装置 I/O と実際の CPU 時間の両方を最小限に抑えることができます。この節に示した技術は,多くのアプリケーションの性能を大幅に向上させることができます。
ボトルネックとは,実行の最大速度を制限する実行中のプログラムの最も遅いプロセスのことです。一部のプログラムでは,I/O が実行時性能の向上を妨げるボトルネックとなっています。I/O ボトルネックを解消するための鍵は,I/O に関連する実際の CPU 時間と I/O 装置時間を減らすことです。ボトルネックは,次の 1 つまたは複数の原因から生じることがあります。
CPU 時間が劇的に削減されたのにもかかわらず,I/O 時間がそれに対応して改善されないと,I/O ボトルネックが生じます。
データの不要な書式指定,およびその他の CPU 集中型の処理
中間結果の不要な転送
少量データの非効率的な転送
アプリケーション要件
コーディングを改善することで,実際の装置 I/O と実際の CPU 時間を最小限に抑えることができます。
また,装置 I/O の遅延を最小限に抑えるなどの,システム全体の問題の解決策を検討することもできます。
次に示す節では,I/O 性能の注意事項をより詳しく説明しています。